あなたはお茶が好きですか?
日本人である私たちにとってお茶は当たり前のように存在するもの。
しかしお茶は飲めば飲むほど新しい楽しみ方をあたえてくれる奥の深い飲み物です。
実はお茶が好きな人はうまく五感をつかって楽しむことを知っています。
誰にでもできる五感をつかったお茶の楽しみ方について、お話しましょう。
見て楽しむ
お茶の色のことを水色(すいしょく)といいます。
みずいろと読みたくなりますが、お茶の話をするときにはすいしょくです。
これは日本茶にかぎらず、紅茶や中国茶・ハーブティーにも共通でつかう言葉。
注いだときに目にするお茶の色はさまざまで、茶葉の種類・育った環境・お湯の温度・蒸らし時間・入れ方などで変化します。
水色の透明感やにごり、色の濃淡もお茶の個性。
”お茶の色を見る”という楽しみ方をしてみてください。
不思議と目からも癒されるものです。
香りの楽しみ方
お茶の香りには心を落ち着かせる効果があると思いませんか?
“お茶の香りを感じる”という楽しみ方はそこまで難しくないですよね。
お茶を口にする前に、神経を香りに集中してみてください。
落ちつく香りで、自然と全身の緊張がほどけていくような気がします。
せっかくお茶をいれてみたなら、近くでゆっくりと香りを吸いこんでみてください。
とても心地よい、リラックスした気持ちになれるはずです。
実はいくつもの成分の調和により、この癒しの香りはなりたっています。
緑茶に関していえば、大きく2種類の香りに分けることができます。
ひとつは茶葉本来の香り。つまり青い葉の香り、または花のような甘い香りのことです。
そしてもうひとつは火香(ひか)によるもの。
お茶を乾燥させる工程で必要な火入れをする際に生じる香りです。
茶葉に熱を加えるとさらに成分が増え、茶葉それぞれの香りの個性につながります。

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味の楽しみ方
飲み物なので当然味は大切。
緑茶にはなんともいえない旨味と渋みがあります。
茶葉のさわやかな風味も緑茶の大きな特徴です。
お茶を口に含んだら少し舌で転がして、味の特徴をつかんでみましょう。
人を飽きさせないこのおいしさはどこから来ているのでしょう?
旨味の正体はテアニンというアミノ酸でした。
実は私たちが愛してやまない「だし」の仲間と言うことができるかもしれません。
アミノ酸は昆布や魚介系だし・しいたけなどの旨味成分のもとになるもの。
どうりで私たちの生活とお茶が切ってもきれない関係のはずですね。
音に耳をかたむける
お茶を注ぐときの音、乾燥した茶葉の音、
耳を澄ませて聞いてみる人はなかなか少ないのではないでしょうか。
お茶は入れるところから楽しんでみてください。
茶葉を入れるときのカサカサした音、お湯やお茶を注ぐときの水の音、茶器がなにかに触れる音など、すべての動作にかすかな音が発生するはずです。
毎回はむずかしいかもしれませんが、少しゆっくりできる時間があれば静かな部屋で耳をかたむけてみてください。
お茶を飲むまでの過程からも心地よい感覚が得られるでしょう。
触って感じる新しい楽しみ方
一般的にはお茶の葉を手にとって触れることは少ないかもしれませんが、気が向いたら少し手にとって触れてみてください。
乾燥したその茶葉から何が感じられるでしょうか。
日本にはお茶の質を判断する鑑定士の方がいるそうなのですが、彼らは茶葉の風合い・硬さ・重さ・細かさなどを手触りで見極めるそうです。
人が手で触れることで得られる情報がそれだけ多いということがわかりますね。
お茶の種類は果てしなく多いです。
お茶の世界に興味をもったら、ぜひこういったお茶の楽しみ方も試してみてください。
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まとめ
人はこれだけ豊かな感覚を持ち合わせていますが、仕事や家事・育児で忙しく過ごす現代では何かに神経を集中させる時間はあまり多くないのかもしれません。
しかし少しの時間でも五感をはたらかせて意識を集中させてみてください。
そうすることであなたも新しいお茶の楽しみ方を発見できるはずです。
ライフスタイルにあわせた楽しみ方を知ることで、きっとお茶のある生活がもっと好きになることでしょう。
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