プーアル茶は、中華料理によくあう中国茶としてファンが多いお茶のひとつです。
発酵茶ということもあっておなかや腸の調子をととのえてくれるため、冷え性やお通じにもいいとされているお茶。
薬やサプリを飲まなくても自然の成分だけで健康を維持できるのは、とてもうれしいことですよね。
しかし当然メリットしかないというわけではありません。
プーアル茶を飲んでいる人のなかで、こんな疑問をもったこともあるのではないでしょうか?
- プーアル茶にカフェインは入っているの?
- プーアル茶はおいしいけど、妊娠中や子供は飲むのをひかえるべき?
- カフェインレスで安全なプーアル茶はある?
とくに妊娠中や子育てをするうえで、飲み物に含まれるカフェイン量はかならずといっていいほど気になる項目です。
お茶を安全に楽しむためには、お茶ごとに違うカフェイン量についてよく理解すること。そのうえでかしこく選択できるのが理想的。
今回はプーアル茶のカフェインがいったいどのくらいの量なのか、妊娠中や子供でもプーアル茶を安全に楽しむにはどうすればいいのかについて説明していきましょう。
プーアル茶のカフェイン量
プーアル茶に含まれるカフェイン量については諸説あり、結論としてひとことであらわすのはむずかしそうです。
というのも、カフェインがどのくらい入っているのだろうと調べてみてもサイトによって見解がバラバラ。
「お茶は発酵させるほどカフェイン量が減るので、プーアル茶に含まれるカフェインは少ない。」と説明しているところもあれば、「プーアル茶のカフェイン量は発酵しても減らない。」と書いてあるところも。

はっきりしないとみんな安心して飲めないよね…
そんなわけで日本語サイトだけだと解決しなかったので、もやもやして海外サイトを見てまわりました。
そこでわかったことは、カフェイン量が減るのも減らないのもある意味正解であり、ある意味不正解であるという感じでした。
どういうことかというと、私の解釈はこちらです。
- 茶葉の種類やお茶の抽出時間によってプーアル茶のカフェイン量は変わるため、正確にはかることはむずかしい
- 短期間で発酵させたプーアル茶はそこまでカフェインが減らない
- 熟成期間が長ければ長いほどカフェインが分解されて少なくなるというのは本当(ただし数年~10年単位でじっくり熟成させたらの話)
- カフェインをできるだけ減らして飲むことは可能。低温のお湯、もしくは水出しをすればカフェインはでにくい!
いままでノンカフェインのプーアル茶を探しても全然見つからなかったのですが、
やっとその理由がわかったような気がします。
日本で買える手頃な値段のプーアル茶は、
10年近くもしくはそれ以上熟成させたような高価なものではないでしょう。
つまり、カフェインが大幅に減っているとはいえないのです。

カフェインをとりたくない人は気をつけよう!
基本的にプーアル茶には、緑茶や紅茶と変わらないくらいのカフェインが含まれているという前提で飲んだ方がよさそうですね。
それにくわえて、茶葉の種類やお茶の入れ方しだいでカフェイン量は多くも少なくもなるということがわかりました。
もしカフェインの摂取量が心配なのであれば、うまく自分でコントロールしながら飲む必要があるということです。

大人が1日に摂取できるカフェイン量
大人が1日に摂取できるカフェイン量は、400mgとされています。
プーアル茶の場合、毎日何杯くらい飲めるのかという目安を知っておきたいですよね。
8oz(236.59ml)あたりのカフェイン量
参照:Teavivre
表から読みとれるのは、
プーアル茶(グラフ左から2番目)に含まれるカフェインが、紅茶(グラフ一番左)とほぼ変わらないということ。
プーアル茶100mlあたりに含まれるカフェイン量は、およそ20mg程度であることがわかります。
ですから、プーアル茶だけを飲むと想定した場合には単純計算で、1日あたり20杯(100mlのカップで)飲むことができるということになります。
ただし、実際のところ自分でカフェイン濃度を調整することはむずかしいため、これよりも少なめの量におさえることをおすすめします。
妊娠中や子供に飲ませる場合にはさらにカフェイン量の調整に注意が必要です。
プーアル茶のカフェインは妊娠中NG?
妊娠中であっても、たまにはカフェインの入った飲み物が飲みたくなってしまうときもあるのではないでしょうか。
プーアル茶に限らず妊娠中のカフェイン摂取は一切NGだと思われがちですが、じつは決められた範囲内で楽しむのであれば問題はないとされています。
ただし、通常よりも摂取量を減らさなければいけないので注意が必要です。
妊娠中に安全に摂取できるカフェイン量は200mg。
この計算でいくと、プーアル茶の場合は1日あたり10杯程度飲むことができる計算になりますね。
しかしこれはあくまで目安量。
個人的には安全を考えて、1~3杯にとどめておくことをおすすめします。
なぜなら、プーアル茶に含まれるカフェイン量を厳密にはかって飲むことは、不可能に近いからです。

飲むとしても、できるだけ少ない量にしておこう!
お茶の抽出時間や茶葉の種類によって、1杯のプーアル茶に溶けだすカフェイン量はおおきく変化します。
1杯あたり20mgだと思っていたけど、実際は2倍も3倍もカフェインを摂ってしまっていたなんて想像したら怖いですよね。
カフェインのとりすぎによって胎児の発育に悪影響をおよぼす可能性がありますので、赤ちゃんのためにも安全とされている量を必ず守るようにしてください。
カフェインは目に見えない成分だからこそ、実際に飲むときにはこの計算よりも可能な限り少なめの摂取を心がけましょう。
ここまでの話だけだと、プーアル茶のカフェインが危険というイメージにしかなりませんよね。
でも安心してください。
適度に飲むことでしっかりとメリットもあるんですよ。
たとえば妊娠中の便秘体質のつらさをやわらげてくれたり、発酵成分の力で冷えを改善してくれるなどのうれしい効果が期待できます。
妊娠中でもほどよくプーアル茶を飲むことができれば気分転換ができ、体調管理にも活かすことできるというわけです。
プーアル茶のカフェインは子供にとって危険?
プーアル茶に限らず子供のカフェイン摂取は推奨されていないのが現状です。
脳も体も成長段階にある子供にとっては、カフェインが悪影響をおよぼす可能性がゼロではないからです。
せめて3歳まではカフェイン飲料をあたえないようにするのが無難。
プーアル茶だけでなく、緑茶や紅茶などのお茶も含めてです。
たとえ3歳以上の子供であっても、ノンカフェインのお茶をあたえるほうが安全であることに間違いはありません。
どうしてもカフェイン入りのお茶を欲しがったり飲ませたい場合には、水でお茶の濃度を薄めてあげるか少量にするなどして、カフェインをできるだけおさえてあげる工夫をしましょう。
ノンカフェインのプーアル茶はほぼ見あたりませんが、低カフェインと書かれている商品を買うのもひとつの方法ですね。
プーアル茶のカフェインを減らす方法
プーアル茶を楽しむにあたってカフェインのとりすぎにならないために、工夫できることはいくつかあります。
- 量をたくさん飲みたい場合は、抽出しすぎず薄めにプーアル茶をつくること
- 低い温度のお湯、または水出しでプーアル茶をいれてカフェインをおさえること
- ほかのカフェイン飲料(コーヒーや緑茶など)も飲みたい場合は、その分プーアル茶の量を減らして1日のカフェイン摂取量を調整すること
このように、完全にカフェインを取りのぞくことはできませんが、意識的に減らしてコントロールすることはできます。
ぜひ自分にあった方法をとりいれて工夫してみてください。
水出しプーアル茶(低カフェイン)の作り方
カフェイン少なめのプーアル茶が飲みたいなら低温の水で作りましょう。
カフェインは80℃以上の高温になるとよく溶けだす性質があります。
逆に10℃前後の水でいれるとカフェイン量はお湯でいれたときの約半分に。
◆水出しプーアル茶の作り方◆
- 一度沸騰させて冷ましたお湯、もしくはミネラルウォーター(軟水)1~2Lをボトルに用意
- プーアル茶葉5g程度のお茶パック(もしくはティーバッグ)をボトルに入れる
- 冷蔵庫で2~3時間おいて完成(薄ければ色が濃くなるまで待つ)

※プーアル茶は色がけっこう濃くでます。
お好みで水の量を増やしたり薄めたりしてみてくださいね。
微生物発酵されているお茶なので、
水出しOKのプーアル茶の茶葉を用意する方が心もち衛生的で安心ですよ!
カフェインをなるべくとりたくない方は、このようにしてお茶の入れ方をひと工夫してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は気になるプーアル茶のカフェインについてまとめました。
全面的にカフェインが悪いわけではないのですが、デメリットも知っておくに越したことはありません。
これまでプーアル茶を楽しみたいけど心配だった方は、1日の摂取量の目安を理解したうえで飲んでみることですね。
そうすれば過度に怖がる必要はありません。
とくに妊娠中の方や子供にはカフェイン量のコントロールが大切ですので、安全とされている基準の範囲内でおいしく飲めるように気をつけていきましょう。
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